【スタートアップコース】島&都市デュアル スペシャル体験モニターツアーレポート後編

「神戸・芦屋で起業したい」という皆さんに神戸市・芦屋市を中心にデュアルな暮らしの一部を体験してもらう一泊二日のツアーが開催されました。その模様を2回に分けてレポートします。

「スタートアップコース」2日目は、デザインクリエイティブセンター神戸「KIITO」を訪問するところからのスタートです。

デザインクリエイティブセンター神戸「KIITO」とは

KIITOの外観

三宮から南下し、神戸港の近くにあるクリエイターが集まるKIITOはかつて繊維(シルク)の検査場でしたが、改装して今はクリエイターが集まるシェアオフィスやイベントスペースとして使われています。

KIITOの地図

KIITOの残された繊維検査場

まずは神戸市役所の吉永 隆之さんの案内のもとKIITOを見学しました。繊維検査場として残されている場所は歴史の匂いを漂わせるものがあり、集まるクリエイターたちが新しい開拓をしていくための場所や交流の場として使われています。内装は学校の様などこか懐かしい雰囲気が。

500 KOBE ACCELERATOR

対談した500 KOBE ACCELERATORのフロア

最初に吉永さんより神戸でのスタートアップ支援についてお話を伺いました。神戸市は、アメリカのベンチャーキャピタル「500 Startups」と連携した「500 KOBE ACCELERATOR」というプログラムを実施しています。「500 Startups」は2010年にシリコンバレー・マウンテンビューで創設された創業初期の起業家を対象とする投資家兼育成支援団体で、世界で最も活動的な創業初期段階のファンドと言われており、米国に留まらず、南米・東南アジア・韓国・トルコ・ノルウェーなどグローバルに投資活動を行っているベンチャーキャピタルです。日本では2017年6月に総額約38億円の投資ファンドの設立しており、これまで投資した企業は2,000社以上、投資した国は60ケ国以上、輩出した起業家は3,000人以上!

吉永さんによる神戸でのスタートアップ育成によるスライド紹介

その「500 Startups」と連携する「500 KOBE ACCELERATOR」の対象は国内及び海外の起業家 20~25社という広いもので、選考は「500 Startups」 及び神戸市が行います。選出されると、資金調達の基本事項、マーケティング手法、利用者使いやすさの最適化、投資法務、プレゼン技法など各専門領域についての講義及び個別指導などグローバルチームによる6週間(現地プログラム)にわたる実践的なプログラム受けられるというもの。「やりたいこと」「したいこと」に対しての投資はとても難しく、投資家も東京にしかいない現状の中、神戸から発信することで起業のチャンスがたくさんあると吉永さんが熱く語ってくれました。話の合間にコオロギを粉末にして商品化したことや健康食品のビジネスも話題になり、神戸市はベンチャー企業にとって、とても恵まれている環境であることがわかりました。

そして引き続き、起業家さんの紹介に移ります。今回登場してくださったのはACALL株式会社 取締役・CEOの藤原弘行さん、株式会社Compass 代表取締役社長の大津愛さんです。

自分たちがかつて「欲しかったもの」を創ることが起業に結びつく

藤原さんの会社のサービス「ACALL」(下線部URL: )は、来客応対から会議室の予約までをiPadの端末で行うもので、「訪問営業を減らす」という目的から作られました。飛び込み営業などアポイントのない来客など、社内で突然の訪問のやりとりを極力減らし業務に集中できることがメリットです。大津さんの「Choice」というサービスは、働き方に関する悩み相談をLINEで気軽に相談し、転職や働きやすい環境を提案するものです。どちらも抱えている問題に対して「だれかやってくんないか?」というものが形となったものです。

ディスカッションタイムではお二人から参加者へ素敵なアドバイスをいただきました。それは、

・企業の社長とのご飯は積極的に行ってほしい

起業する上で最も大事なことは、失敗経験と教えを乞うことと、挑戦すること

の二つでした。

 

社長とご飯へ行くのはとても怖い印象がありますが、社長が考えていることの中にはさまざまなヒントが隠れているとのこと。社長だからこそ見える部分には、独立や起業、働き方を改善するためのポイントやサービスを立ち上げるヒントもたくさんあるからです。また、日本は失敗から這い上がる環境は少なく難しいものであり、失敗からの学びや気づきはなかなか得られないものではあるが、だからこそ失敗や挫折で悔やむのではなくそこから得られる「気づき」を大事にして進んでほしいと話してくれました。それによって成長する起業家も多いから、と。

参加者の中には、これから自分はどの様なビジネスをしたいかを模索している人もおり、その中でも「神戸での起業を前向きに考えたい」という声もあがりました。神戸の起業はウェルカムで、体制もしっかり整っていることが実際に見える時間となりました。この後、車はKIITOを離れ、淡路島に向かいます。

神戸市内から車で30分の淡路島

淡路島は市内から遠いイメージがありますが、実は車で30分で行ける島。今回のツアーではランチに淡路島の美味しいお寿司を食べるべく向かいました。お店に行く前に、道の駅あわじを訪れました。ここではお土産を買ったり海を眺めたり、明石海峡大橋を下から眺めたりすることができました。

道の駅淡路から見た明石海峡大橋

淡路島から海を眺めて食べる寿司屋「鮓 希凛」

「鮓 希凛」の玄関

ここは島&都市デュアル洲本市暮らしナビゲーター富田祐介さんもオススメする、淡路島のとても美味しいお寿司屋さんです。カウンターから見える瀬戸内海や明石海峡大橋を見ながら、獲れたての海の幸を楽しむことができます。

カウンターから見た海と明石海峡大橋

淡路島の旬のお魚を使ったこだわりのお寿司や赤だしなど、静かな雰囲気の中で一貫ずつ頂きました。まるで高級寿司店にいる様な気分をリーズナブルな値段で味わえます。こんなに美味しいウニを初めて食べた!と感動する人もいました。都会の寿司屋はハードルが高くて特別な商談以外ではなかなか行けないけど、「鮓 希凛」なら淡路島に遊びに行く時に気軽に行けると参加者からも大絶賛でした。

 

島&都市デュアル、神戸だからこそ、都会と自然を体感できる魅力

「スタートアップコース」は芦屋から始まり、神戸、淡路島をめぐるツアーとなりました。都会と自然を簡単に行き来できることは神戸・芦屋ならではの働き方、過ごし方の特徴。その魅力を実感し移住や起業を検討される人もいました。働く時は都市、休日は淡路島の自然に触れて過ごすなど、オンとオフをしっかり分けられるのは他の場所ではなかなかない、稀有な魅力と感じます。このツアーを終えた皆様が次のステップとして、神戸・芦屋での移住や起業するなどの報告があると、私もとても嬉しいです。

この暮らし体験のナビゲーターについて

デュアルライフ研究所

自然と文化のいいとこどりできる、これからの新しい暮らし方、「デュアルライフ」について研究します。

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