【お正月~島編~】 淡路島の地元の方々と、お正月は「お餅つき」

島&都市ショートコラム。今回のテーマは「お正月」。私にとって、お餅を丸める人たちの輪の中にいることが、年の始まりを感じる時間なのです。

小さな手、大きな手、慣れた手つきや、見よう見まね。寒空の下「ふぁ~っ、やわらかぁ~い!」と、つきたてのお餅のほんわかとした感触を分かち合い、たくさんの手でひとつひとつクルクルと丸めていく不揃いのお餅たち。私にとって、お餅を丸める人たちの輪の中にいることが、年の始まりを感じる時間なのです。

淡路島に移住して2度目のお正月も、ご近所の方や移住にあたりお世話になった方、島外から駆けつけてくれた方など、みなさんのお力をお借りして無事にお餅つきを行うことができました。

私のお餅つき好きは、実家が杵と臼でのお餅つきを毎年欠かさなかった影響です。数十キロの餅米を1日かけてお餅にするこの恒例イベントを、時にはユウウツな気持ちで迎えることもありました。でもいざ当日、朝早くから焚きつけるかまどの煙を浴び、ふっくら蒸された餅米のほの甘い香りを嗅ぐと気分は一転。すっかり張り切ってしまうのでした。

煩わしくとも愛おしい、お餅つき。ここ淡路島でもできたことをとても嬉しく思っています。ご参加いただいた淡路島の地元の方からは「昔は多くの家でやっていた」と教わりました。餅米は各家庭で育てて、焚き木には裏山の木を刈り一年乾燥させたものを使っていたことや、お雑煮は白味噌で、具は冬野菜をたっぷり入れるのが定番だとも。農家さんの日々の暮らしの中で少しずつハレの日の準備をしていたのですね。

後日ご近所の方から「お正月から賑やかで、若返ったわ〜」とありがたい言葉をいただきました。来年も縁起物のお餅つき行事をみなさんとできるように、2019年の淡路島での暮らしを一歩一歩進んでいこうと思っています。

この暮らし体験のナビゲーターについて

ウエダシホ

お住まいのエリア:洲本市
職業、所属など:デザイン&コピー

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